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予備自衛官の訓練はきつい?訓練内容やスケジュール・訓練期間などを解説

予備自衛官は、有事の際に国の防衛力を高めるためにも必要です。ただ、普段から自衛官として活動しているわけではないため、有事の際に最低限活動できるだけの訓練を受けなければいけません。

訓練と聞くと「他の自衛官の訓練と同様にきつく、付いていけるか心配」と感じる方も多いのではないでしょうか?

今回は、予備自衛官の訓練内容やスケジュール、訓練期間などを解説します。この記事を参考にすることで、予備自衛官訓練の全体像を把握し、不安を解消した状態で訓練に望めるでしょう。

前に理解しておくことで余計な不安を抱えずに済みます!

目次

予備自衛官とは?

予備自衛官とは、普段は社会人や学生としての生活を送りながら、有事の際に自衛官として活動する特別職国家公務員のことです。普段は一般的な社会人や学生として生活しているため、常に自衛官として働いている方とは異なります。

令和5年3月31日時点で予備自衛官は「47,900人」が在籍しており、予備自衛官補も「4,621人」在籍しています。予備自衛官補とは予備自衛官の前段階であり、予備自衛官補として採用後、所要の教育訓練を受けると予備自衛官として活動することが可能です。

参考:予備自衛官等制度(予備自衛官等に必要な経費)-防衛省・自衛隊

自衛官として働くことができない方でも、必要な時にのみ活動する自衛官として国や国民の助けとなります。普段の生活では得られない達成感ややりがいも感じられることが、予備自衛官として働くメリットとも言えるでしょう。

予備自衛官は、国を支える上で欠かせない存在なんです!

予備自衛官の必要性や実際に必要になった事例などについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

予備自衛官の訓練はきつい?

予備自衛官の訓練は、参加する方によってはきついと感じるかもしれません。ただ、基本的には一般の方でも参加できるような内容となっています。

予備自衛官の訓練概要は、以下の表を参考にしてください。

引用:予備自衛官の訓練

予備自衛官の訓練は、基本的な体力訓練や武器訓練、装備品の取り扱い、規律や行動様式の確認などが中心です。体力に不安がある方でも事前に健康診断が行われるため、無理のない範囲で訓練が進められます。

また、現役の自衛官とは異なり、予備自衛官の訓練は短期間で完結することを前提にしているため、一般の社会人でも問題なく参加できるのが特徴です。

最初はきついかもしれませんが、周りも同じように感じているため必要以上に心配する必要はありません!

一般的な自衛官の訓練内容

自衛官になって最初に行われるのが「新隊員教育」と呼ばれる基礎訓練です。新隊員教育の期間は、各隊入隊から約3〜4か月程度で陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊いずれの部隊においても実施されます。

ただし、各自衛隊にはそれぞれの任務や環境に応じた訓練の特色があり、重点が置かれる内容は異なります。それぞれの部隊の具体的な訓練内容に関しては、以下の表を参考にしてください。

スクロールできます
訓練概要陸上自衛隊海上自衛隊航空自衛隊
集団行動訓練敬礼・行進・整列など、部隊行動の基本同左同左
射撃訓練小銃などを用いた本格的な実弾訓練陸上での小銃射撃が中心小銃射撃あり(頻度はやや少なめ)
野外訓練掩体構築・歩哨訓練・25km行進など実戦形式陸上警備や基地警備の訓練あり屋外での基礎行動・防衛訓練を一部実施
専門訓練防護マスク訓練・救急法など防火訓練・艦艇訓練・水泳・短艇競技など防衛学習・レーダー理解・学科訓練など
参考:新隊員教育の流れ – 自衛隊滋賀地方協力本部

上記のように、全ての隊で共通して行われる訓練もあれば、各部隊で専門的な訓練も行われています。

また、いずれの部隊でも共通して求められるのが「規律ある行動」と「集団生活への適応」です。隊員同士の連携を高めるために、訓練以外の日常生活でも厳しいルールのもと行動しています。

予備自衛官の訓練は他の自衛官の訓練よりも優しいので、安心して参加しましょう!

予備自衛官の訓練スケジュールと期間

予備自衛官の訓練スケジュールや期間は、一般的な自衛官とは異なります。一般的な自衛官の新隊員教育が約3〜4ヶ月程度行われるのに対し、予備自衛官の招集訓練は、5日間連続して実施する訓練(5日間訓練)を基本としています。

ただ、自衛官退職後1年未満に出身自衛隊の予備自衛官に採用された場合の初年度は1日間訓練を実施しているのが特徴です。

参考:予備自衛官の訓練

予備自衛官の訓練スケジュールと期間例は、以下の表を参考にしてください。

参考:陸上自衛隊:予備自衛官補の教育訓練
参考:陸上自衛隊:予備自衛官補の教育訓練

以上は、予備自衛官補の訓練の一例ですが、自衛官経験の有無だけでなく、採用区分によっても必要な訓練期間が異なります。そのため、自分が年間でどの程度の訓練を受けなければいけないかも理解しておくことが大切です。

予備自衛官の訓練では、訓練における練度を測るための試験が最終日に行われます!

予備自衛官の訓練に参加しないとどうなる?

予備自衛官として任用されると、毎年度所定の訓練への参加が義務付けられています。これは自衛隊法第66条に基づく法的義務であり、正当な理由なく訓練を欠席すると、様々な不利益が生じる可能性があります。

(予備自衛官)
第六十六条 予備自衛官は、第七十条第一項各号に規定する招集命令により招集された場合において同条第三項の規定により自衛官となつて勤務し、第七十一条第一項に規定する訓練招集命令により招集された場合において訓練に従事するものとする。
引用:自衛隊法 | e-Gov 法令検索

基本的に正当な理由がない場合には、招集訓練を拒否することはできません。招集訓練を拒否した場合、予備自衛官の招集手続に関する訓令で定められた罰則を受ける可能性もあるため注意が必要です。

罰 則
防衛招集命令を受けた予備自衛官で、正当な理由がなくて指定された日から3日を過ぎてなお指定された場所に出頭しない場合は、3年以下の懲役又は禁固に処する。
引用:予備自衛官ハンドブック

以上の理由からも、予備自衛官の招集訓練には可能な限り参加しましょう。罰則を受けるからではなく、有事の際にスムーズに活動するためにも招集訓練に参加することが大切です。

予備自衛官として採用されているからには、重要な仕事だという認識を持ち、訓練に参加しましょう!

予備自衛官の訓練に耐えるためには事前準備が大切

予備自衛官の訓練は、人によってはきついと感じる方もいます。訓練内容だけでなく、集団生活や集団行動自体をストレスに感じる方もいるでしょう。

予備自衛官の訓練に少しでも耐えるためには、事前準備が必要不可欠です。どのような訓練が行われ、訓練中はどのような生活を送るのかを理解し準備しておくことで、招集訓練もやり遂げることができるでしょう。

少しでも不安を無くすためにも、訓練概要について事前に理解しておくことが大切です!

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